ホーム > 日帰り白内障手術
白内障手術は水晶体の濁りを取り除き、人工の水晶体(眼内レンズ)を移植する手術を行います。網膜や視神経、角膜などの他の部分に問題がなければ、視力回復が期待できます。手術手技が進歩し、超音波水晶体乳化吸引術と折りたたみ眼内レンズによる小切開手術により、手術後の回復が格段に早くなりました。手術時間は10~15分程度で入院なしの日帰り手術が可能です。
通常の場合は翌日、3日後、1週間後、2週間後、1ヶ月後、3ヶ月後に検診を受けていただきます。目の状態が安定するまでは点眼治療が必要です。両眼手術する場合は1週間ぐらいあけて片眼ずつおこないます。
当医院では白内障手術は全て日帰りでおこなっています。
白内障の進行が著しい場合や、他医院より紹介されてすでに手術を決意されている場合にはすぐに手術の申し込みを行います。
運転免許の更新が迫っているなどお急ぎの方はご相談ください。
手術申し込みの際に採血と結膜嚢培養検査をさせていだきます。
全身のご病気で他院に通院中の方は内服中のお薬を確認させていただきます。
手術を申し込みいただいた方には、術前精密検査で手術に必要なデータをおとりします。
- 眼科検査項目
- 視力検査、角膜曲率半径、角膜内皮細胞検査、細隙灯顕微鏡検査・眼底検査(散瞳検査を含む)、眼圧検査、超音波検査(眼軸長検査/断層撮影)、網膜電位図、レチノメーター、その他
※ 検査当日に体調不良であったり、目や体が極端に疲れていたり、検査直前に飲酒をされたりした場合も正確な検査データを計測できません。 ゆっくり、リラックスした状態で検査を受けられるようにしてください。
手術3日前の朝から手術当日までの間、抗菌剤の点眼をしていただきます。1回につき1~2滴を点眼してください。
手術の約1時間前に来院していただきます。手術当日の朝食、昼食は通常通りでかまいません。心電図、血圧計など装着しますのでゆったりした服装で来院してください。
お化粧はしないでください。来院の際にはご自分で車やバイクの運転をしないでください。
手術終了後、しばらく院内で休息していただいたのち、注意事項の再確認をおこないます。
その後、保護眼帯を装着したまま、お帰りいただきます。
手術翌日は朝一番の診察で予約をおとりしますので、保護眼帯をしたままご来院ください。
手術翌日から眼帯装用も不要になりますが、目の状態が安定するまでの約1~2ヶ月間の点眼治療が必要となります。
ほとんどの方が手術翌日から視力回復を実感できますが、視力が安定するまでの期間には個人差があります。激しいスポーツ、飲酒、長期の旅行などは医師の許可が出てからにしてください。
その後は3日後、1週間後、2週間後、1ヶ月後、2ヶ月後以降、定期健診(3~6か月毎)で診察と検査を行います。
万が一、異常を感じた場合は決められた受診日以外でも早めに受診するようにしてください。
眼内レンズ(人工水晶体)は若い人の水晶体のように厚くなったり薄くなったりしてピントを調節する力がありません。 老眼が進んだ目と同じで、見るものの距離にあわせて眼鏡を上手に使うと、さらに良好な視力を得ることができます。
通常はピントを「やや遠方~中間距離に合わせた」眼内レンズを挿入する場合が多いですが、左右のバランス、手術前の度数、御本人の御希望、職業上の理由などにより、「近くにピントを合わせた」眼内レンズを挿入する場合もあります。乱視のある方の場合には遠用と近用のそれぞれの眼鏡を持っていただいた方が良いでしょう。手術前の検査で眼内レンズの度数を決定しますので挿入する眼内レンズの度数をどのようにあわせるかについては手術前に医師とよく御相談ください。
- 手術は痛いのですか?
- 点眼薬による麻酔で痛みはほとんどありません。
- 手術をすれば必ず良く見えるようになりますか?
- 白内障以外に網膜や視神経、角膜などに他の病気がある場合は、視力改善が困難な場合があります。その場合は術前検査の際に医師より説明いたします。
- 手術をしたあと、再び悪くなることは?
- 手術後数ヶ月から数年たつと、眼内レンズを支える膜(後嚢)が濁ってきて視力が低下する”後発白内障”がでてくることがあります。ただし、この場合は再手術の必要はなく、ヤグレーザー照射で濁りを飛ばすことで、すぐに元の視力に回復できます。
それ以外に網膜や視神経など他の目の異常をおこさなければ、良好な視力を生涯にわたり維持することができます。
- 手術後の注意点は?
- 手術終了後、徒歩で帰宅できます。手術翌日から眼帯装用も不要になりますが、目の状態が安定するまでの約1~2ヶ月間の点眼治療が必要です。
ほとんどの方が手術翌日から視力回復を実感できますが、回復の早さには個人差があります。手術後早期には、異物感、まぶしい(羞明・グレア)、青っぽく見える(青視症)、虫のような点が見える(飛蚊症)などの症状がでることがありますが、安定してくると徐々に消失します。
約1ヶ月で視力も安定しますが、激しいスポーツ、飲酒、長期の旅行などは医師の許可がでてからにして下さい。必要な治療を怠り、指示を守らず無理をすると重篤な術後合併症(眼内炎・黄斑浮腫など)をきたすことがあるので注意してください。
- 手術したあと眼内レンズは一生そのままですか?
- 合併症を併発しないかぎり、挿入した眼内レンズをとりだすことはありません。また特別な手入れなどは必要ありません。眼内レンズの素材は40~50年以上もつといわれています。
- 手術をしたあと眼鏡はいらなくなるのですか?
- 昔の白内障手術のように眼内レンズを入れない場合と違って、眼内レンズ手術では眼鏡がなくても良く見えますが、より良い視力を得るためには眼鏡を併用した方がよいでしょう。
眼内レンズの場合、若い頃の水晶体と違って「ピントを前後させる力(=調節力)」がありません。
したがって老眼の進んだ状態と同じで「眼内レンズのピントが遠くにあった目」では遠方はハッキリみえますが手元がボヤけてしまいます。逆に「眼内レンズのピントが近くにあった目」では、手元はハッキリみえますが遠方がボヤけてしまいます。
つまり、よりハッキリと遠く、よりハッキリと手元を見えるようにするには、それぞれの使用距離に度数を合わせたメガネを併用していただくとよいわけです。
- 手術をしてもあまりよくならなかったという話を聞きましたが・・・
- 網膜や視神経など他の部分が傷んでいると、フィルムの悪いカメラにいくら良いレンズを付けても写りが悪いのと同じで、白内障手術だけでは良好な視力を得られない場合があります。そのため、手術前に眼底検査、網膜電位図、超音波断層検査などで網膜や視神経の状態を調べますが、白内障の混濁が強いと網膜や視神経の働きが術前に予測できないこともあります。